■サラリーマンから独立開業へ
まだ20代だった頃、私と妻は関東地方のとある中小出版社に勤務していました。しばらくは不満なく仕事に専念していましたが、創業者と他の取締役が内紛を起こすなど職場環境が悪くなり、出版不況のせいで業績も徐々に悪化していきました。
次第にボーナスがカットされるなど本格的に会社が危なくなってきたのを感じ、妻と一緒に早期退社して編プロ(編集プロダクション)を個人開業することになりました。編集や執筆は私ができますし、妻は営業やDTPスキルがあったので問題ないと考えていました。
まずは小さな事務所を借り、当時まだ普及段階だったインターネットを取り入れてMacでDTP環境も整備しました。退職金は2人あわせて微々たるものだったので、この時に3社の消費者金融から160万円を借入れました。
それなりに業界経験を積んでいたこともあって、まだまだ仕事の受注や借金の返済は楽観していたのです。
■資金繰りが行き詰まる
ところが現実はまったく甘くありませんでした。仕事のクオリティ自体は高いものと今でも自負していますが、思いのほか仕事の受注が振るいませんでした。私も営業に参加したのですが、どうにも単発的な仕事しか取れません。
それでも自宅と事務所の賃貸料、生活費、事業の経費、サラ金への返済は続きます。すでに毎月のサラ金への返済額は6万円を超え、そのうち半分は利息の支払いに消えました。
焦れば焦るほど仕事は手に付かず、資金繰りに頭を悩ませるようになっていきました……。